トコジラミ トコジラミ駆除

トコジラミ|興味深い話

トコジラミは温帯地域から寒帯地域に分布し、またネッタイトコジラミは熱帯地域から亜熱帯地域に分布します。

沖縄におけるトコジラミの話

沖縄のトコジラミ被害について、古い書物を探していたところ、1983年に出版された、「沖縄の衛生害虫」(著書・岸本高男氏、比嘉ヨシコ氏)に、とても興味深い記述がありました。

本書物によれば、1960年~1983年の23年間で、沖縄県内におけるトコジラミ被害による苦情は下記のとおりだったと記述されています。

・昭和35年(1960年)に49件(一年間で49件)
・昭和36年(1961年)~昭和58年(1983年)で4件(22年間で4件)


しかし昭和36年(1961年)以降の県内のトコジラミ被害報告の4例は、本土からの持ち込みが原因だったそうです。

ということは、沖縄県内において、昭和35年には少々発生していたトコジラミが、昭和36年(1961年)から突然、終息したように見受けられますが、この時期に一体何が起こったのでしょうか?

もしやトコジラミ駆除技術が急激に進歩したのでしょうか?
これについても「謎」ですので、“今後も、文献をいろいろと調べてみたい…”との思いがわいてきます。

それはさておき…。
上記のように、昭和36年(1961年)に終息したであろう、この「トコジラミ被害」が、なんと、7年ほど前から「最強な薬剤抵抗性の吸血トコジラミ」となって、沖縄で一気に拡大し始めております…。
その原因についても、今後当ブログに投稿していきたいと思っています。

トコジラミがはじめて日本に拡大したのはいつ頃かについて…

「目で見る衛生害虫(全国農村教育協会1970年出版)」と言う本にも、下記のような記述があるそうです。

「日本本土では文久年間(1861~1863)にオランダから購入した古い船舶の中に発見されたのが最初で、害虫として問題になったのは明治10 (1877)年、西南の役のとき小倉の兵営で見つかり、同13年に大阪の連隊に、同15年には名古屋と束京の連隊に蔓延したとの報告がある。トコジラミを鎮台虫(ちんだいむし)と呼んだ理由もここにある。これがしだいに都市の密集家屋などに棲みついたという」と…。

『西南の役』とは、あの有名な西郷隆盛が起こした士族反乱の時代…。その時代からトコジラミ(南京虫)が日本に蔓延し始めたとは、私もはじめて知りました。

このように、トコジラミのことを調べるほどに、興味深い話にたどり着いたりして、結構面白いですね。
では、今日はこの辺で………。

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